ＡＯ・推薦入試エクストラ6月10日号

◆弊社調査で2016年度ＡＯ入試の実施状況が判明

ＡＯ入試情報

◆弊社調査で2016年度ＡＯ入試の実施状況が判明

現在、弊社では全国版「ＡＯ入試年鑑」を７月上旬に全国の高等学校へお届けするために作業を進めているが、６月１日時点で全ての国公私立大・短大のＡＯ入試の実施状況調査が次のとおりまとまったのでご報告する。

＜設置区分＞	＜募集校数＞	＜ＡＯ実施校数＞	＜ＡＯ実施率（前年度）＞
国立大	82校	47校	57.3％（57.3％）
公立大	84校	23校	27.4％（23.8％）
私立大	581校	468校	80.6％（80.6％）
公立短大	15校	5校	33.3％（31.3％）
私立短大	312校	262校	84.0％（82.2％）

国立大では、京都大（８学部）が学力ＡＯを新規実施するが、電気通信大が廃止するので実施校数は変わらない。公立大では島根県立大自己推薦からＡＯへ移行、福岡女子大が新規に実施する。

私立大は、学生募集校が前年の576校から581校へ増加。新規実施の顔ぶれは東京農業大、桐朋学園大、湘南医療大、仁愛大、藤田保健衛生大、大谷大、崇城大の７校。ＡＯ廃止校もあり、ＡＯ実施校は前年より４校増となる。

公立短大は、名寄市立大短大部が募集停止になり、学生募集校が１校減少。ＡＯ実施率は依然として低いままである。

私立短大は、本年度も募集停止が３校あり、学生募集校は315校から312校へ減少だが、本年度から佐久大信州短大、日本歯科大新潟短大、金沢星稜大女子短大、滋賀文教短大、頌栄短大の５校が加わり、実施校数・実施率ともかなり上昇している。

◆地区別：2016ＡＯ入試の地区別実施状況

弊社が調査した2016ＡＯ入試の地区別実施状況を示すと、次のとおりとなっている。

地区	国立大	公立大	私立大	公立短大	私立短大
北海道・東北	9校	7校	42校	1校	25校
関　　　　東	10校	3校	172校	0校	76校
中　　　　部	7校	2校	75校	1校	46校
近　　　　畿	7校	2校	101校	1校	54校
中国・四国	7校	2校	37校	2校	26校
九　　　　州	7校	6校	41校	0校	35校

国立大は各地区とも同程度の実施状況だが、公立大に関しては北海道・東北地区、九州地区の実施状況が目立っている。

私立大におけるＡＯ実施校は、やはり関東地区が172校と群を抜いて多く、次いで近畿、中部となるが、実施率で見ると中部、中四国の２地区が高く、逆に低いのは北海道・東北地区となっている。

私立短大の場合、実施率が全国平均（84.0％）を上回っているのは、関東、中国・四国、近畿、九州の４地区で、最高は九州地区の94.5％。中部地区は78％、北海道・東北地区は67％と最もＡＯ導入率が低い。

ニュースフラッシュ

◆平成26年度大学等卒業者の就職状況調査を公表

文部科学省と厚生労働省が平成27年３月大学等卒業者の就職状況を調査し、このほど平成27年４月１日現在の状況をとりまとめたのでご紹介する。

＜全体の概要＞: まず、全体の就職状況がリーマンショック前の水準（就職率96.9％）にまでほぼ回復したことが特筆される。大学等（大学、短大、高等専門学校）を合せた就職率は96.7％（前年同期比2.0ポイント増）。専修学校を含めると96.5％（同2.0ポイント増）になる。; 大学卒の就職率は96.7％（前年同期比2.3ポイント増）。このうち国公立大の就職率は97.7％（同1.0ポイント増）、私立大は96.3％（同2.6ポイント増）、短大は95.6％（同1.4ポイント増）、高等専門学校100.0％（前年同）、専修学校94.7％（同1.7ポイント増）となっている。
＜男女別の概要＞: 男女別では、男子大学生の就職率は96.5％（前年同期比2.7ポイント増）、女子は96.9％（同1.7ポイント増）。また、国公立大では、男子97.1％、女子98.3％、私立大では、男子96.3％、女子96.4％となっている。
＜文系・理系別の概要＞: 文系・理系別では、国公立大では文系98.3％（前年同期比1.4ポイント増）、理系96.2％（同0.1ポイント増）、私立大では文系96.1％（同2.9ポイント増）、理系97.9％（同1.4ポイント増）となっている。
＜地区別の概要＞: 地区別では、北海道・東北地区95.3％（前年同期比2.5ポイント増）、関東地区96.9％（同0.5ポイント増）、中部地区97.3％（同1.9ポイント増）、近畿地区97.1％（同3.3ポイント増）、中国・四国地区97.3％（同4.5ポイント増）、九州地区94.7％（同3.9ポイント増）となっており、中部地区、中国・四国地区が最も高い。

大学生の就職率は、４年連続の改善となっている。その要因として、景気回復を背景に企業の採用意欲も高まり、就職環境の改善が続いていることがあげられる。なお、高卒の就職率も97.5％と23年ぶりの高水準となった。

【連載コラム】ＡＯ・推薦入試基礎講座

◆ＡＯ入試(３)：国公私立大・短大別出願要件の概要と特徴

本年度は大学入学者選抜実施要項の改訂から６年目となり、そのガイドラインは年ごとに広く浸透している。ＡＯ入試における出願要件の設定状況は、国立・公立・私立ごとかなり差異があり、それぞれの概要と特徴を十分ふまえて、生徒の指導に臨む必要がある。

■国立大: 推薦入試と比べると、全般的には成績基準の設定は少ない。設定しているケースでは、ほぼ推薦入試と同レベルかやや低いと考えてよい。センター試験を課すか否かによっても違いがあり、センター試験を用いるＡＯ入試では成績基準を設けないのが一般的だ。近年はセ試併用型の増加が目立っているので注意したい。; そして、国立大のＡＯ入試では、アドミッションポリシーと「求める学生像」を厳密に設定しているのが特徴で、これに沿って出願希望者のマッチングを綿密に検証することが大切だ。
■公立大: 公立大におけるＡＯ入試は、推薦入試と比べると全国型を主流としている。成績基準の設定は全般に少なく、設定校でもさほど高くはない。ただし、一部の公立大では出願要件に各種の取得資格を組み入れているので注意する必要がある。
■私立大: 近年の私立大ＡＯ入試では、アドミッションポリシーや「求める学生像」を明示する傾向が定着しつつあるので、十分留意してほしい。これが、出願要件の中核をなすことは言うまでもなく、特に上位私立大では重視される。; 弊社の2015年度調査で、ＡＯ入試に成績基準を必須条件として設けた私立大は70校で、全体の13.9％と少ない。出願要件に教科の評定平均値を明示する方向が打ち出されてはいるが、私立大ではほとんど新規設定の動きはみられない。; 一方、取得資格・活動実績を必須条件として出願要件に組み込んだ私立大は、111校（18.3％）と多い。複数条件の１つとしているのは104校（17.2％）で、両方を合せると35.5％となる。
■公立短大: ＡＯ実施５校のうち、成績基準の設定は２校、取得資格の設定も１校という状況で、出願要件はきびしくない。ただ、「求める学生像」へのマッチング度は十分検討する必要がある。
■私立短大: 全般に私立短大におけるＡＯ入試の出願要件は、きわめて緩やかと考えてよい。2015年度の弊社調査では、成績基準を必須条件としたのは23校（8.7％）とわずか。取得資格・活動実績に関しては、必須条件が16校（6.0％）、複数条件の１つが27校（10.1％）で２割に満たず、４大と比べるとずっと少ない。

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◆弊社調査で2016年度ＡＯ入試の実施状況が判明

◆地区別：2016ＡＯ入試の地区別実施状況

推薦入試情報

◆私立大：公募制推薦の地区別特徴

◆弊社調査でみる私立大の地区別志願・合格状況（2014年度）

ニュースフラッシュ

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