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総合型・推薦型選抜エクストラ6月25日号

◆2023年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

総合型選抜情報

◆2023年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

7月上旬に弊社の『総合型選抜年鑑』を全国の高校にお届けする予定だが、それに先立って2023年度から新たに総合型選抜を実施する国公私立大・短大の情報概要を速報でご紹介する(詳細は本年鑑、または各大学の要項でご確認ください)。

<公立大>

■山陽小野田市立山口東京理科大
総合型選抜I→工学部機械工学科3名、電気工学科3名、応用化学科3名、出願資格→機械工学科=次の全条件。(1)数・物が各4.3以上、(2)課外活動や各種コンテスト等に積極的に取り組み、顕著な活動実績を有する者、その他=特になし、選考方法→機械工学科・応用化学科=1次→書類審査、2次→小論文・面接、電気工学科=1次→書類審査、2次→自己PRのプレゼンテーションと質疑応答・面接、総合型選抜II→薬学部薬学科10名、出願資格→特になし、選考方法→1次=共通テスト、最終=書類審査・面接

<私立大>

■新潟国際情報大
国際学部国際文化学科、経営情報学部経営学科・情報システム学科(要項確認)
■修文大
健康栄養学部管理栄養学科10名、看護学部看護学科若干、医療科学部臨床検査学科10名、出願資格→専願、浪人可、選考方法→アドミッション・ポリシー確認書、提出課題により出願を許可。出願後、書類審査・学力試験(60分)・面接(個別)で選考
■龍谷大
心理学部心理学科10名、出願資格→専願、現役、英・国・数IAが4.0以上、選考方法→1次=書類審査、2次=課題論文・面接・口頭試問、文学部仏教学科、歴史学科仏教史学、英語英米文学科‐各若干、出願資格→専願、現役、各学科指定の有資格者(要項確認)、選考方法→1次=書類審査、2次=小論文・面接、政策学部政策学科5名、出願資格→専願、浪人可、全体3.5以上、または全体3.2以上で英・国・数・地歴・公・理のいずれかが4.3以上、選考方法→1次=書類審査、2次=プレゼンテーション・面接(2次試験の受験者は10名程度とする)、国際学部国際文化学科5名、グローバルスタディーズ学科10名、出願資格→専願、浪人可、国際文化学科は英検準2級以上等、グローバルスタディーズ学科は英検2級以上等、選考方法→1次=書類審査、2次=プレゼンテーション(英語)、農学部農学科8名、出願資格→専願、1浪まで可、その他は要項確認、選考方法→1次=書類審査・提出課題図書レポート、2次=グループワーク(農場での実践活動)・面接
 スポーツ活動選抜、文化・芸術・社会活動選抜→文学部真宗学科6名、仏教学科5名、哲学科哲学3名・教育学3名、歴史学科日本史学3名・東洋史学3名・仏教史学3名・文化遺産学3名、日本語日本文学科4名、英語英米文学科4名、経済学部22名、経営学部経営学科20名、法学部法律学科15名、政策学部政策学科11名、国際学部国際文化学科16名、グローバルスタディーズ学科2名、先端理工学部数理・情報科学2名、知能情報メディア2名、電子情報通信2名、機械工学・ロボティクス2名、応用化学2名、環境生態工学2名、社会学部社会学科7名・コミュニティマネジメント学科16名・現代福祉学科6名、農学部生命科学科1名、農学科2名、食料農業システム学科5名、出願資格→専願、経済学部は浪人可、その他は現役、成績基準・活動実績等は要項確認、選考方法→1次=書類審査、2次=小論文・面接
■兵庫医科大
医学部医学科3名、出願資格は要項確認、選考方法→1次=書類審査、2次=基礎適性検査・小論文、3次=プレゼンテーション・面接、薬学部医療薬学科6名、看護学部看護学科7名、リハビリテーション学部理学療法学科4名・作業療法学科4名、出願資格→専願、現役、選考方法→1次=適性検査等(講義と試験)、2次=書類審査、実習・演習、面接

<私立短大>

■北海道武蔵女子短大
教養学科20名、英文学科10名、経済学科10名、出願資格→専願、1浪まで可、選考方法→探究型入試=オープンキャンパスでの報告書作成ゼミ・個別相談後に出願。出願後、書類審査・探究学習報告書・面接で選考、キャリア教育強化型入試=オープンキャンパスでの報告書作成ゼミ・個別相談後に出願。出願後、書類審査・キャリア教育学習報告書・面接で選考
■弘前医療福祉大短大部
口腔衛生学科、出願資格→専願、1浪まで可、その他詳細は要項確認
■山梨学院短大
食物栄養学科若干、出願資格→特になし、選考方法→書類審査・基礎学力試験(90分)・面接、保育学科若干、出願資格→特になし、選考方法→書類審査・自己表現文(90分)・面接

学校推薦型選抜情報

◆国公立大の学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

一般選抜は国立・公立とも全学部で実施するが、学校推薦型選抜の場合は国立大の全学部数のうち69.8%、公立大では96.2%が実施し、推薦入学者比率は国立大が12.1%、公立大が26.1%(2021年度)となっている。弊社の集計(複合領域は複数扱い)に基づいて、2022年度学部系統別の実施状況をみておこう。

<国立大>

私立大では人文・社会系だけで50%弱を占めるのに対して、国立大のこの2分野は27%程度で、理学・工学・農・保健医療系の理系が50%を超えている。私立大の実施構図は「文高理低型」、国立大は「文低理高型」と対照的であることに留意したい。国立大の学校推薦型選抜の実施状況は、下記のグラフのとおりとなっている。

国立大 推薦入試の学部系統別実施状況

文系の中でも特に人文科学系は25学部(8.2%)と少ないので注意したい。社会科学系は58学部(18.9%)あるが、経済・経営・商学関係では専門課程対象も多く、普通課程を含むケースでは、小樽商科大、横浜国立大、名古屋大、滋賀大、神戸大、長崎大などが注目される。法学関係で実施するのは、東京大、新潟大、名古屋大、熊本大など限られている。

教員養成系は47学部(15.3%)で、教育系のある多くの大学で実施するが、近年は急速に学部再編が進んでいるので留意したい。

 

理・工・農・保健などでの自然科学系は全体の5割強を占め、国立大推薦の中心的勢力で、特に保健・医療系は看護・医療関係の国立短大が全て4大化されて以降大幅に増加し、今日では工学系と肩を並べ55学部(17.9%)と多い。

人気の高い工学系には、筑波大、電気通信大、東京大、静岡大、名古屋大、名古屋工業大、京都大、大阪大、九州工業大など魅力校が多い。農・水産学系も32学部(10.4%)とかなり豊富にあるが、獣医学関係は少ない。また、芸術・体育系、生活科学系の2分野は、国立大ではきわめて少ないので留意してほしい。

◆公立大:学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

公立大の場合、全学部の9割強で公募推薦を実施するだけに、学校推薦型選抜の重要性はきわめて高い。中でも特筆されるのは、全231学部のうち3割近くを保健・医療系が占めている点だ。学部系統別の学校推薦型選抜実施状況は、下記グラフのとおり。

公立大 推薦入試の学部系統別実施状況

国立大と若干異なるのは、人文・社会科学系も4割近くにのぼり、文・理のバランスが比較的良いことだろう。理工学系と農学系は国立大と比較するとかなり少なく、全国型も少ないので、志望校選択には留意する必要がある。保健・医療系は62学部(26.8%)と群を抜いて多く、その中では看護関係が最も多い。また、芸術・体育系、生活科学系も相当数あり、女子人気を支える要因の1つとなっている。

ニュースフラッシュ

◆私立大:2022一般選抜志願者数上位20校の動向

私立大の一般選抜志願者数で、ナンバーワンの顔ぶれは長い間、早稲田大、次いで明治大という時期が続いたが、近年は大きく様変わりしている。旺文社の集計によると、2022年度は関西の中堅校・近畿大が9年連続でトップになり、2位は関東の中堅校・千葉工業大だった。2021年度と比較すると、10万人の大台を超えているのは4校。志願指数が100を超えているのは、前年の3校から15校へ大幅に増加した。2022ベスト20の順位、志願者数等は以下のとおりとなっている。


順位 大学名 2022年度 2021年度 志願者数 前年順位
1 近畿大 157,434 135,979 116 1
2 千葉工業大 139,074 108,707 128 2
3 法政大 108,280 90,948 119 6
4 明治大 102,427 99,470 103 3
5 東洋大 98,261 89,808 109 7
6 早稲田大 93,843 91,659 102 5
7 日本大 93,770 97,948 96 4
8 立命館大 88,335 83,512 106 8
9 関西大 79,174 79,510 100 9
10 中央大 64,794 78,534 83 10
11 立教大 62,646 65,475 96 11
12 龍谷大 55,880 56,379 99 12
13 東京理科大 53,749 49,301 109 13
14 青山学院大 47,839 40,123 119 19
15 専修大 46,547 47,381 98 14
16 同志社大 45,854 44,481 103 15
17 東海大 45,711 44,536 103 16
18 福岡大 44,719 44,072 101 17
19 名城大 39,496 35,827 110 22
20 関西学院大 38,737 33,637 115 23

(注)4月中旬現在のデータ(旺文社データ)。


1位の近畿大は変わらず、2位に首都圏の中堅私大である千葉工業大、3位が法政大、4位が明治大、5位が東洋大と上位5校のメンバーは大きく様変わりしている。前年5位の早稲田大は6位に下がった。また例年10位以内の顔ぶれはほとんど変わらないが、志願指数の伸びでは千葉工業大が際立っている。それに対して、11~20位の順位はかなり変動している。今年度は青山学院大が前年の19位から14位へ上がった。また、関関同立の一翼を担う関西学院大が、数年ぶりにベスト20入りを果たした。いずれも大都市圏という点が共通するが、愛知県の私立大である名城大が初めてベスト20に入ったのが注目される。なお、上位20校の延べ志願者数は前年が大幅減だったこともあり、反動増に転じた。ただし、数年前と比較すると、志願者数はかなり減少している。受験生の人数自体の減少もあるが、近年は総合型・推薦型で早期合格の確保を目指す受験生が増えている傾向も目立っている。また、上位20校だけで全私立大志願者の約半数(約52%)を占めるという構図に変化はない。

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