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総合型・推薦型選抜エクストラ6月10日号

◆弊社調査で2025年度総合型選抜の実施状況が判明

総合型選抜情報

◆弊社調査で2025年度総合型選抜の実施状況が判明

現在、弊社では全国版「総合型選抜年鑑」を7月上旬に全国の高等学校へお届けするために作業を進めているが、5月25日時点で全ての国公私立大・短大の総合型選抜の実施状況調査が次のとおりまとまったのでご報告する。

<設置区分> <募集校数> <総合型選抜校数> <総合型選抜実施率(前年度)>
国立大 82校 66校 80.5%(78.0%)
公立大 95校 45校 47.4%(42.1%)
私立大 582校 551校 94.7%(93.0%)
公立短大 13校 10校 76.9%(69.2%)
私立短大 247校 243校 98.4%(96.7%)

国立大はこの3年間でかなり増加した。2025年度からは帯広畜産大、東京学芸大、名古屋大の3校が加わり、全体の実施率もついに80%の大台に到達。公立大も山梨県立大、奈良県立大、山口県立大、沖縄県立芸術大などが加わり、実施校数も45校に増加している。

私立大は、学生募集校は前年と変わらず582校。新規実施の顔ぶれをみると、天使大、東北医科薬科大、金城学院大、京都看護大、神戸薬科大、高知健康科学大、聖マリア学院大、宮崎産業経営大などが加わり、総合型選抜実施校は前年より10校増え、実施率も94.7%へ上昇している。

公立短大は、募集校数は前年と同じ13校。総合型選抜実施校は1校増え10校となった。

私立短大は、本年度も募集停止がかなり多く、学生募集校は275校から247校へ大幅に減少。新規実施校が2校あり、総合型選抜実施率は前年より上昇して98.4%となっている。新規実施では釧路短大、埼玉医科大短大がある。

◆地区別:2025総合型選抜の地区別実施状況

弊社が調査した2025総合型選抜の地区別実施状況を示すと、次のとおりとなっている。

<地区> 国立大 公立大 私立大 公立短大 私立短大
北海道・東北 14校 11校 53校 3校 33校
関   東 14校 4校 198校 0校 68校
中   部 10校 8校 89校 3校 45校
近   畿 9校 4校 118校 1校 44校
中国・四国 9校 11校 41校 2校 23校
九   州 10校 7校 52校 1校 30校

国立大は各地区とも同程度の実施状況だが、関東地区の実施校数が最も多い。公立大に関しては北海道・東北地区、中部地区、中国・四国地区、九州地区の実施状況が目立っている。

私立大における総合型選抜実施校は、やはり関東地区が198校と群を抜いて多く、次いで近畿、中部地区となるが、実施率で見ると中国・四国地区(97.6%)、近畿地区(96.7%)、中部地区(94.7%)、九州地区(94.5%)などが高く、逆に最も低いのは北海道・東北地区の91.4%となっている。

私立短大の場合、実施率が全国平均98.4%とほぼすべての短大で実施されている。総合型選抜を実施しないのは山梨学院短大、近畿大短大部、東洋食品工業短大、松山短大の4校のみとなっている。

学校推薦型選抜情報

◆私立大:公募制推薦型の地区別特徴を形成する4大要因

私立大の公募推薦入試の動向を形成する要因として、(1)成績基準の高低や有無、(2)専願制か併願制か、(3)選考方法(受験負担の軽重)、(4)大学の知名度、の4つがあげられる。これら4つの要因がどうからむかによって、各地区の入試動向が決定づけられるといっても過言ではない。

<北海道・東北地区、関東地区>
人気私立大の多くが3.5~4.0以上の高基準で、中堅私立群でも3.0~3.3以上の明確な基準を設けているケースが多い。専願制が主流であるため、志願者数は多いところでも千人前後の規模で、年度ごとの変動も小幅にとどまる。選考法では基礎学力試験より小論文が多いのも、受験生には心理的なブレーキとなっている。
<中部地区>
全般に成績基準が緩やかで併願制も多いが、志願者が千人を超える私立大はごく一部に限られる。その中では中京大の志願者数が群を抜く。選考方法では、基礎学力試験を課すタイプが増加傾向にある。また、年度により隔年現象がよく見られる地区なので要注意だ。
<近畿地区>
例年、公募志願者数が全国の6割を占める最激戦地区である。それは成績基準撤廃、併願制、軽量型学科試験中心(プレ一般型)という3つの要因がそろい、なおかつ人気の高い中堅上位校群の多くが一般推薦を実施するためである。特に近畿大、龍谷大、京都産業大の3校が抜きん出ており、大学・学部・学科によっては、15~30倍もの激戦となるケースが珍しくない。
<中国・四国地区>
成績基準が全般に緩やかで併願制が主流だが、地元大学の推薦活用は低調である。知名度の高い私立大が限られ、高学力層は国公立大や他地区の有名私立大へ流れる傾向が目立つ。
<九州地区>
この地区の主要私立大は専願制が中心で、成績基準もやや高く、全般に推薦戦線はさほど活発ではない。ほとんどが1倍台の競争率で、志願者数も少ないが、その中では福岡大の人気が群を抜く。

◆弊社調査でみる私立大の地区別志願・合格状況(2023年度)

弊社では例年、公募制昼間部(一般・ユニーク推薦)の志願者数・合格者数の調査を行っている。データ非公表や指定校制等を含むケースもあるが、公募制全体の動向を把握するための目安として実施している。2024年度の集計はまだ完了していないので、2023年度の集計結果を用いて、各地区の志願者数・合格者数をみると、下記グラフのとおりとなっている。

私立大の地区別・公募制推薦志願者・合格者状況

近畿地区の公募推薦戦線は群を抜くスケールで、平均倍率も2.6倍(前年2.7倍)と全国で最も高い。関東地区と近畿地区を比べると、志願動向は「東低西高型」の構図が明白に見て取れる。

ニュースフラッシュ

文科省:2024新設申請の学部・学科等を公表

文科省はこのほど2025年度新設申請の受付状況を公表した。大学の新設(専門職大)、学部・学科の新設、定員増(3月末申請)を申請している。前号では、弊社独自の情報収集でご紹介したが、ここで改めて申請情報をお伝えする。なお、学部・学科の認可は8月末になる見通しだ。

[1]大学の学部新設

<公立大>
■福井県立大
恐竜学部=恐竜・地質学科30
■下関市立大
看護学部=看護学科80
<私立大>
■大妻女子大
データサイエンス学部=データサイエンス学科90
■京都華頂大
日本文化学部=日本文化学科40
■桃山学院大
人間教育学部=人間教育学科270(桃山学院教育大は募集停止)
■追手門学院大
理工学部=数理・データサイエンス学科30、機械工学科50、電気電子工学科50、情報工学科70
■岡山学院大
デジタル生活学部=デジタルメディア学科40
■安田女子大
理工学部=生物科学科60、情報科学科60、建築学科60
■松山大
情報学部=情報学科120
■九州栄養福祉大
こども教育学部=こども教育学科50
■別府大
看護学部=看護学科80

[2]短大の学科新設

■仙台赤門短大
鍼灸手技療法学科(3年)50
■日本歯科大新潟短大
歯科技工学科20

[3]大学の学科新設

<私立大>
■朝日大
保健医療学部=救急救命学科40
■大阪樟蔭女子大
学芸学部=リベラルアーツ学科40
■岡山理科大
生命科学部=医療技術学科70

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