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総合型・推薦型選抜エクストラ1月25日号

女子学生を対象とした学部・学科に注目

総合型選抜情報

◆女子学生を対象とする総合型選抜が増加傾向

2025年度入試では女子学生を対象とした総合型選抜がかなり増加した。そこで今号では、総合型・学校推薦型で女子学生を対象とした募集を行っている主な大学・学部を紹介する。

[国立大]
北見工業大(コース確定枠)=工(各コース2人)、室蘭工業大=選抜Ⅰ(理工‐創造工6人・システム理化学4人)/選抜Ⅱ(理工‐創造工3人・システム理化学2人)、東京科学大=理学院15人・工学院70人・物質理工学院20人・情報理工学院20人、環境・社会理工学院9人、金沢大(女子枠特別入試)=理工‐数物科学3人・機械工20人・フロンティア工5人・電子情報通信3人・地球社会基盤3人、琉球大=工‐機械工学3人・エネルギー環境工学5人・社会基盤デザイン2人
[公立大]
該当なし
[私立大]
<北海道・東北地区>
該当なし
<関東地区>
ものつくり大(女子スカラシップ入試)=技能工芸、麗澤大(工学系女子生徒育成方式)=工5人、北里大=獣医‐グリーン環境創成科学5人、芝浦工業大(理工系女子特別入学者選抜)=工‐機械工(基幹機械4人・先進機械4人)・物質化学(環境・物質工学3人、化学・生命工学3人)・電気電子工学(電気・ロボット工学4人・先端電子工学4人)、情報・通信工学(情報通信3人・情報工学3人)・土木工学3人、システム理工‐電子情報システム4人・機械制御システム4人・環境システム4人・生命科学(生命科学2人・生命医工学2人)・数理科学4人、デザイン工‐デザイン工(社会情報システム4人・UX2人・プロダクト2人)、建築‐建築(先進プロジェクトデザイン2人、空間・建築デザイン3人、都市・建築デザイン3人)、拓殖大(工学部女子枠)=工‐機械システム工3人・電子システム工3人・情報工3人・デザイン若干、玉川大(理工系女子総合型入学選抜)=農・工、東京理科大(総合型選抜<女子>)=工=建築3人・工業化学3人・電気工3人・情報工3人・機械工3人、創域理工‐建築3人・先端化学3人・電気電子情報工3人・経営システム工3人・機械航空宇宙工3人・社会基盤工3人、先進工‐電子システム工3人・マテリアル創成工3人・生命システム工3人・物理工3人・機能デザイン工3人、神奈川大(公募制自己推薦入試<女子特別推薦>)=工‐機械工5人・電気電子情報工5人・経営工5人・応用物理4人、建築‐建築(建築学系8人・都市生活学系5人)、化学生命‐応用化学6人・生命機能5人、情報‐計算機科学5人・システム数理5人・先端情報領域P5人
<中部地区>
新潟工科大(専願女子枠)=工5人、金沢工業大(総合型選抜<女子奨学生>)=情報デザイン‐経営情報2人・環境デザイン創成2人、メディア情報‐メディア情報4人・心理情報デザイン2人、情報理工‐情報工2人・知能情報システム2人・ロボティクス2人、バイオ・化学‐環境・応用化学2人、生命・応用バイオ2人、工‐機械工2人・先進機械システム工2人・航空宇宙工2人・電気エネルギーシステム工2人・電子情報システム工2人・環境土木工2人、建築‐建築2人・建築デザイン2人、福井工業大(女子学生推薦選抜)=工・環境・経営情報・スポーツ健康科学(合計で20人)、愛知工科大(女子特別)=工‐機械システム工3人・電子ロボット工3人・情報メディア3人、大同大(女子特別総合型選抜)=工・建築・情報、人間環境大(女子学生特別選抜)=環境科学‐環境データサイエンス
<近畿地区>
関西大(女子特別入試)=システム理工5人、甲南大(公募制推薦入試<女子特別推薦型>)=理工‐物理2人、知能情報‐知能情報3人
<中国・四国地区>
該当なし
<九州地区>
福岡工業大(総合型選抜タイプⅠ<理工系女子>)=工・情報(合計で17人)、長崎総合科学大(2期)=工・総合情報

学校推薦型選抜情報

◆女子学生を対象とした学部・学科に注目

総合型に続き、学校推薦型においても女子学生を対象とした募集を行っている主な大学・学部を紹介する。

[国立大]
秋田大(学校推薦型選抜Ⅰ)=総合環境理工‐応用化学生物3人・環境数物科学6人・社会システム工6人、茨城大=工‐機械システム工6人・電気電子システム工4人・情報工5人、千葉大=情報・データサイエンス15人、電気通信大=Ⅰ類‐デザイン思考・データサイエンス5人、東京科学大=生命理工学院15人、山梨大(学校推薦型選抜Ⅰ)=工‐クリーンエネルギー化学2人・応用化学2人・土木環境工学2人・コンピュータ理工学2人・機械工学2人・メカトロニクス2人・電気電子工学2人、新潟大(学校推薦型選抜Ⅰ型<女子枠>)=工‐情報電子(知能情報システムプログラム5人)、富山大(女子特別推薦)=工‐電気電子工学3人・知能情報工学5人・機械工学2人、名古屋大(共通テストを課す選抜)=工‐化学生命工7人・電気電子情報工6人、機械・航空宇宙工5人・エネルギー理工3人、名古屋工業大(学校推薦型選抜Ⅰ)=工‐物理工5人、電気・機械工15人・情報工5人・社会工(環境都市3人)、三重大(推薦④)=工‐総合工(電子情報工学5人)、神戸大=システム情報15人、和歌山大(女子学生推薦)=システム工10人、島根大(女子枠)=総合理工20人、材料エネルギー6人、佐賀大=理工‐情報分野3人、長崎大=学校推薦型選抜Ⅰ→情報データ科学3人、学校推薦型選抜Ⅱ→情報データ科学7人・工12人、大分大=学校推薦型選抜Ⅰ→理工‐機械工学2人・知能機械システム1人・電気エネルギー・電子工学2人・知能情報システム2人、生命・物質化学4人・DX人材育成基盤1人、学校推薦型選抜Ⅱ→理工‐建築学2人、宮崎大=工‐化学生命P2人・土木環境P3人・半導体サイエンスP2人・電気電子システムP2人・機械知能P2人・情報通信P3人、琉球大(学校推薦型選抜Ⅱ)=工‐機械工学4人・エネルギー環境工学2人・社会基盤デザイン4人
[公立大]
兵庫県立大(女子学生特別推薦)=工‐電気電子情報工5人、機械・材料工5人、応用化学工5人、山陽小野田市立山口東京理科大(女子枠)=工‐機械工2人・電気工2人・応用化学2人・数理情報科学2人・医薬工7人、高知工科大(全国枠)=データ&イノベーション若干
[私立大]
<北海道・東北地区>
東北工業大=工‐電気電子工学5人・情報通信工学5人・都市工学4人・環境応用化学3人
<関東地区>
該当なし
<中部地区>
新潟工科大=工5人、金沢学院大=情報工、愛知工業大=工・経営・情報科学
<近畿地区>
長浜バイオ大=バイオサイエンス‐フロンティアバイオサイエンス2人・臨床検査学2人・バイオデータサイエンス2人・アニマルバイオサイエンス2人、大阪工業大=工‐建築2人・都市デザイン工2人・機械工2人・電気電子システム工2人・電子情報システム工2人・応用化学2人・環境工2人・生命工2人、ロボティクス&デザイン工‐ロボット工2人・システムデザイン工2人、情報科学‐データサイエンス2人・実世界情報2人・情報知能2人、知的財産2人
<中国・四国地区>
広島工業大=工‐電子情報工(電子情報工学2人・臨床工学1人)・電気システム工3人・機械情報工4人・環境土木工2人・建築工3人、情報‐情報工3人・情報システム2人・情報マネジメント2人、環境‐建築デザイン3人・地球環境3人・食健康科学2人
<九州地区>
久留米工業大=工

以上のように、総合型・学校推薦型の両方で女子学生を対象とした募集は増加傾向となっている。国立大においては、総合型・学校推薦型ともに活用されているが、公立大ではあまり活用はされていない。また、私立大においては、圧倒的に総合型の方で多く募集されているのが注目される。

このように、女子学生を増やすことで学部の活性化を狙っているということは十分理解できる。ただし、女子学生にとって重要なのは、その先の就職である。女子にとって、よりよい労働環境が整わないことには、大学での学びを十分に活かすことはできないだろう。そのためには、大学も企業任せではなく、女子にとってよりよい労働環境を整えてもらうことを、大学・企業が合同で考えていくことが大切ではないだろうか。

ニュースフラッシュ

◆東洋大:学校推薦型選抜「基礎学力テスト型」の影響

昨年12月に実施された東洋大の「基礎学力テスト型」が話題となっている。東洋大・大東文化大がこういった入試を導入したことは、現場の先生方でも意見が分かれているみたいだが、積極的にチャレンジさせてみたいといった意見もある。東洋大の基礎学力テスト型は志願者数が約2万人と受験生からも人気の高さがうかがえる結果となっている。当然、2026年度入試では大きな影響が予測され、追随してくる大学もあるのではないだろうか。

学校推薦型選抜において、学力検査を実施してはいけないというわけではない。令和7年度大学入学者選抜実施要項には、共通テストや各教科・科目に係るテストなども活用するようにとも記載されている。ただし、学力検査を実施する場合でも、調査書の活用や、面接・プレゼン等を含めた総合的な評価を行い、学力検査はその中の1つという位置付けにはなっている。しかしながら、実際には、学力検査を実施している場合というのは、配点の多くが学力検査となっていることが実情である。このことからも、先生方が心配する1つの意見としては、調査書や推薦書の扱いがあるのではないだろうか。

今回の東洋大や大東文化大のような学力テストで入試を行っている大学は、関西地区にいくつもある。ただし、東洋大・大東文化大もそうだが、いくつかの入試方式が選択できるようになっている。(1)書類・小論文・面接、(2)調査書+基礎学力テストの合計点(配点は均等型や傾斜配点型)、など受験生が選べるようになっている大学がほとんどとなっている。

実際に、学校推薦型選抜で学力検査を実施している大学を弊社年鑑より統計として集めている。

<学力検査の実施状況>
北海道・
東北
関東 中部 近畿 中国・
四国
九州 全国
課す 11 62 44 94 22 19 252(42.5)
課さない 46 128 64 37 24 42 341(57.5)

こちらの表を見てもわかるとおり、学力検査を実施しているのは圧倒的に近畿地区となっているが、全国的に見ても多くの大学で実施していることがわかるのではないだろうか。ほとんどの大学は学力検査だけではなく、調査書や面接等も点数化し、総合点を出す入試が多い。ただし、近畿地区の一部の大学に関しては、学力検査のみで判定している方式も採用されている。

現在の大学入試は、総合・推薦・一般の3段階型入試になってから、よくも悪くもいい意味で落ち着いている。しかし、受験者数の減少はこれからも進み、大学入試のあり方というものを大きく改革する時期に来ているのではないだろうか。今の大学入試は、調査書や人物に重きを置く年内入試、学力の得点だけで合否を決める一般選抜というような構図となっている。この長きにわたる構図も、受験者数の減少や時代の変化に合わせて、柔軟に対応していかなければいけないのではないだろうか。

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