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総合型・推薦型選抜エクストラ6月25日号

◆2022年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

総合型選抜情報

◆2022年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

7月上旬に弊社の『総合型選抜年鑑』を全国の高校にお届けする予定だが、それに先立って2022年度から新たに総合型選抜を実施する国公私立大・短大の情報概要を速報でご紹介する(詳細は本年鑑、または各大学の要項でご確認ください)。

<国立大>

■宮城教育大
<地域定着枠>教育学部芸術体育・生活系→教育専攻言語・社会系教育コース、生活系教育コース(計8名)
 <一般枠>教育学部芸術体育・生活系→教育専攻言語・社会系教育コース(音楽7名、美術5名、保健体育11名)、生活系教育コース(技術9名、家庭科5名)
 (注)出願資格・選考方法等は要項確認

<公立大>

■福島県立医科大
医学部医学科5名、対象は全国、出願資格→専願、現役、4.3以上、選考方法→1次=書類審査・総合問題、2次=MMI面接(1回の面接ではなく、受験者が評価項目別の面接室を移動しながら、各々独立した短時間の面接を複数回行って多面的に評価する)

<私立大>

■昭和大
歯学部・薬学部・保健医療学部(看護・理学療法・作業療法学科)で新規実施(募集人員・出願資格・選考方法等は要項確認)
■見延山大
仏教学部仏教学科15名、出願資格→専願、浪人可、選考方法→書類審査・面接
■佐久大
人間福祉学部人間福祉学科(募集人員・出願資格・選考方法等は要項確認)
■大阪信愛大(仮称)
教育学部教育学科5名、看護学部看護学科5名、出願資格→要項確認、選考方法→教育学部=書類審査・基礎学力テスト・プレゼンテーション・面接、看護学部=書類審査・基礎学力テスト・小レポート・面接
■関西医科大
リハビリテーション学部理学療法学科3名、作業療法学科3名、出願資格→専願、1浪まで可、選考方法→1次=書類審査・基礎能力試験(英必須、国・数IAから1科目)・小論文、2次=面接(個別‐プレゼンテーション含む)、配点→1次=志望理由書50点、自己PR書50点、適性能力試験100点、小論文50点、計250点、2次=1次250点、面接100点、計350点
■山口学芸大
教育学部教育学科英語教育10名、出願資格→専願、現役、3.4以上でCEFR B1以上の英語力を備えている者、選考方法→書類審査・レポート作成(800字・60分)・面接(個別、約30分)、配点→自己推薦書30点、レポート作成40点、面接30点、計100点
■中村学園大
栄養科学部フード・マネジメント学科5名、出願資格→専願、1浪まで可、3.6以上、選考方法→書類審査・論述試験(550~600字・60分)・面接(個別、約20分‐プレゼンテーション<約10分>含む)、配点→書類30点、論述試験30点、面接40点、計100点

<私立短大>

■札幌大谷大短大部
保育学科10名、出願資格→専願、浪人可、選考方法→指定課題の口頭発表(10~15分)・面談(個別、約15分)により出願の可否を判定。出願後、書類審査を行う
■聖霊女子短大
生活文化学科(募集人員・出願資格・選考方法等は要項確認)
■聖園学園短大
保育科5名、出願資格→専願、現役、将来保育士や幼稚園教諭等として働くことを希望し、活動実績を1つ以上持つ者、選考方法→書類審査・プレゼンテーション(約10分‐質疑応答含む)
■東京歯科大短大
歯科衛生学科10名、出願資格→要項確認、選考方法→書類審査・聴講記述試験・面接
■龍谷大短大部
社会福祉学科1期10名、2期10名、こども教育学科1期30名、2期10名、出願資格→要項確認、選考方法→オープンキャンパス参加(模擬講義・学科紹介)後、エントリーにより出願。出願後、書類審査・提出課題レポート・口述試験(面接)で選考

学校推薦型選抜情報

◆国公立大の学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

一般選抜は国立・公立とも全学部で実施するが、学校推薦型選抜の場合は国立大の全学部数のうち72%、公立大では95%が実施し、推薦入学者比率は国立大が12.4%、公立大が25.3%(2020年度)となっている。弊社の集計(複合領域は複数扱い)に基づいて、2021年度学部系統別の実施状況をみておこう。

<国立大>

私立大では人文・社会系だけで50%弱を占めるのに対して、国立大のこの2分野は27%程度で、理学・工学・農・保健医療系の理系が50%を超えている。私立大の実施構図は「文高理低型」、国立大は「文低理高型」と対照的であることに留意したい。国立大の学校推薦型選抜の実施状況は、下記のグラフのとおりとなっている。

国立大 推薦入試の学部系統別実施状況

文系の中でも特に人文科学系は24学部(7.9%)と少ないので注意したい。社会科学系は59学部(19.3%)あるが、経済・経営・商学関係では専門課程対象も多く、普通課程を含むケースでは、小樽商科大、横浜国立大、名古屋大、滋賀大、神戸大、長崎大などが注目される。法学関係で実施するのは、東京大、新潟大、名古屋大、熊本大など限られている。

教員養成系は47学部(15.4%)で、教育系のある多くの大学で実施するが、近年は急速に学部再編が進んでいるので留意したい。

 

理・工・農・保健などでの自然科学系は全体の5割強を占め、国立大推薦の中心的勢力で、特に保健・医療系は看護・医療関係の国立短大が全て4大化されて以降大幅に増加し、今日では工学系と肩を並べ54学部(17.7%)と多い。

人気の高い工学系には、筑波大、電気通信大、東京大、静岡大、名古屋大、名古屋工業大、京都大、大阪大、九州工業大など魅力校が多い。農・水産学系も32学部(10.5%)とかなり豊富にあるが、獣医学関係は少ない。また、芸術・体育系、生活科学系の2分野は、国立大ではきわめて少ないので留意してほしい。

◆公立大:学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

公立大の場合、全学部の9割強で公募推薦を実施するだけに、学校推薦型選抜の重要性はきわめて高い。中でも特筆されるのは、全224学部のうち3割近くを保健・医療系が占めている点だ。学部系統別の学校推薦型選抜実施状況は、下記グラフのとおり。

公立大 推薦入試の学部系統別実施状況

国立大と若干異なるのは、人文・社会科学系も4割近くにのぼり、文・理のバランスが比較的良いことだろう。理工学系と農学系は国立大と比較するとかなり少なく、全国型も少ないので、志望校選択には留意する必要がある。保健・医療系は62学部(27.7%)と群を抜いて多く、その中では看護関係が最も多い。また、芸術・体育系、生活科学系も相当数あり、女子人気を支える要因の1つとなっている。

ニュースフラッシュ

◆私立大:2021一般選抜志願者数上位20校の動向

私立大の一般入試志願者数で、ナンバーワンの顔ぶれは長い間、早稲田大、次いで明治大という時期が続いたが、近年は大きく様変わりしている。旺文社の集計によると、2021年度は関西の中堅校・近畿大が8年連続でトップになり、2位には前年の6位から千葉工業大が躍進した。2020年度と比較すると、10万人の大台を超えているのはわずか2校。志願指数も100を超えているのは、千葉工業大、立教大、龍谷大の3校のみである。2021ベスト20の順位、志願者数等は以下のとおりとなっている。


順位 大学名 2021年度 2020年度 志願者数 前年順位
1 近畿大 135,979 145,350 94 1
2 千葉工業大 108,707 103,269 105 6
3 明治大 99,470 103,035 97 7
4 日本大 97,948 113,902 86 2
5 早稲田大 91,659 104,576 88 3
6 法政大 90,948 103,628 88 5
7 東洋大 89,808 101,776 88 8
8 立命館大 83,512 103,669 81 4
9 関西大 79,512 87,625 91 9
10 中央大 78,534 86,476 91 10
11 立教大 65,475 61,308 107 11
12 竜谷大 56,379 53,281 106 16
13 東京理科大 49,301 56,355 87 13
14 専修大 47,381 51,024 93 18
15 同志社大 44,481 49,946 89 19
16 東海大 44,316 66,285 79 14
17 福岡大 44,072 52,112 85 17
18 京都産業大 40,925 56,220 73 15
19 青山学院大 40,123 57,822 69 12
20 芝浦工業大 38,071 40,905 93 20
合計 1,426,601 1,598,564

(注)4月中旬現在のデータ(旺文社データ)。


1位の近畿大は変わらず、2位に首都圏の中堅私大である千葉工業大、3位が明治大、4位が日本大、5位が早稲田大と上位のメンバーはさほど変わっていない。前年4位の立命館大は8位に下がった。また例年10位以内の顔ぶれはほとんど変わらないが、千葉工業大の躍進ぶりが際立っている。それに対して、11~20位の順位はかなり変動している。今年度は龍谷大が前年の16位から12位、同志社大が19位から15位へ上がった。また、志願指数が最も低い青山学院大は前年12位から19位と大幅に順位を下げた。いずれも大都市圏という点が共通するが、愛知県の私立大だけがベスト20に入っていない。なお、上位20校の延べ志願者数は前年より約17万2千人と大幅に減少した。これは、受験生の人数自体の減少もあるが、総合型・推薦型で早期合格の確保を目指す受験生が増えていることも要因の1つとしてあげられると考える。ただし、上位20校だけで全私立大志願者の約半数を占めるという構図に変化はない。

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