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総合型・推薦型選抜エクストラ8月10日号

◆2022国立大総合型選抜入試結果の状況

総合型選抜情報

◆2022国立大総合型選抜入試結果の状況

国立大総合型選抜(AO)の志願者数は、2016年度に初めて1万の大台に乗った後、2017~19年度の3年連続で増加している。2021年度は初めて1万5千人の大台に乗ったが、2022年度は若干の減少に転じている(弊社集計)。

志願者数・合格者数を示すと次のとおり。

志願者数 合格者数 競争率
人文科学系 1,234 352 3.5
社会科学系 2,012 858 2.3
教育・教員養成系 1,869 644 2.9
理学系 1,412 526 2.7
工学系 4,408 1,690 2.6
農・水産・獣医系 1,087 407 2.7
保健・医療系 1,957 567 3.5
生活(栄養)系 73 9 8.1
芸術系 188 69 2.7
スポーツ・体育(健康)系 186 72 2.6
(計) 14,426 5,194 2.8

最も志願者の集中が目立つのは工学系で約4千4百人、理学系と合せると約5千8百人にのぼる。第2位は社会科学系の2,012人、次いで保健・医療系、教育・教員養成の人気が続いている。

競争率からみると、生活科学系8.1倍、保健・医療系、人文科学系が3.5倍、教育・教員養成が2.9倍とこの4分野が平均を上回っている。2022年度は志願者数が減少、それに対して合格者数の増加が多いので、全体の平均競争率は3.0→2.8倍に下がっている。

◆2022公立大の総合型選抜志願者数は約100人減

公立大の総合型選抜(AO)志願者数は、2018年度に大幅に増加して、3千人を超えたが、2019・20年度はそれを若干上回る形でさらに増加し、4年連続の志願増となっていたが、2022年度は志願減となっている(弊社集計)。

志願者数・合格者数を示すと次のとおり。

志願者数 合格者数 競争率
人文科学系 511 202 2.5
社会科学系 1,642 608 2.7
教育・教員養成系 84 26 3.2
理工学系 650 242 2.7
農・水産・獣医系 134 70 1.9
保健・医療系 274 47 5.8
生活(栄養)系 12 3 4.0
芸術系 567 127 4.5
スポーツ・体育(健康) 93 13 7.2
(計) 3,967 1,338 3.0

公立大の総合型選抜実施学部は、社会科学系が全体の36.2%を占め、次いで理工学系が20.5%、人文科学系が13.3%を占め、保健・医療系は9.6%と少ない。ただ、理工学系はここ数年、増加しているので要注意だろう。

志願者数をみると、社会科学系が全体の41.4%を占めて、断然多いのが目につく。次いで理工学系の650人、芸術系の567人、人文科学系の511人と続くが、その他の系統は少ない。

競争率をみると、スポーツ・体育(健康)系7.2倍、保健・医療系の5.8倍、芸術系の4.5倍、生活(栄養)系の4.0倍が高い。公立大の総合型選抜はここ数年、実施校数・学部数は増加しており、やや活発化する兆しが出ている。

学校推薦型選抜情報

◆私立大:2023学校推薦型選抜の新規実施速報

現在、弊社では9月初旬発行予定の全国版「学校推薦型選抜年鑑」作成の最終段階に入っているが、私立大で判明した主な新規実施情報を年鑑より一足先にご紹介する。募集人員の*印は指定校制を含む人数、<推薦区分>の名称は原則として本年鑑の表示による(詳細は本年鑑でご確認ください)。

[東日本私立大]

■旭川大
<地域推薦>経済学部=経営経済学科20、保健福祉学部=コミュニティ福祉学科12、保健看護学科15
■柴田学園大
<一般推薦>生活創造学部=フードマネジメント学科10
■東北学院大
<スポーツ推薦>地域総合学部=地域コミュニティ学科9、政策デザイン学科7、情報学部=データサイエンス学科11、人間科学部=心理行動科学科8、国際学部=国際教養学科2
 <課外活動推薦>地域総合学部=地域コミュニティ学科3、政策デザイン学科2、情報学部=データサイエンス学科3、人間科学部=心理行動科学科3、国際学部=国際教養学科2
 <宗教関連推薦>地域総合学部=地域コミュニティ学科1、政策デザイン学科1、情報学部=データサイエンス学科1、人間科学部=心理行動科学科2、国際学部=国際教養学科3
■国際医療福祉大
<一般推薦>福岡保健医療学部=看護学科*10
■愛国学園大
<一般推薦>人間文化学部=人間文化学科*20
■淑徳大
<一般推薦>地域創生学部=地域創生学科*35、人文学部=人間科学科*40
■亜細亜大
<一般推薦>経営学部=データサイエンス学科10
■桜美林大
<一般・専門課程・有資格者推薦>教育探究科学群*50
■杏林大
<一般推薦>保健学部リハビリテーション学科=言語聴覚療法学専攻5
■芝浦工業大
<女子学生推薦>システム理工学部=電子情報システム学科4、機械制御システム学科4、環境システム学科4、生命科学科3、数理科学科4、デザイン工学部=デザイン工学科(生産・プロダクトデザイン3、ロボティクス・情報デザイン3)、建築学部=建築学科(先進的プロジェクトデザイン2、空間・建築デザイン3、都市・建築デザイン3)
■実践女子大
<一般推薦(公募併願)>生活科学部=現代生活学科2
■順天堂大
<スポーツ推薦(特別推薦B方式)>スポーツ健康科学部=スポーツ健康科学科10
■玉川大
<一般・有資格者・スポーツ推薦>工学部=デザインサイエンス学科*8
■東京都市大
<一般推薦>デザイン・データ科学部=デザイン・データ科学科5
■東京理科大
<一般推薦>先進工学部=機能デザイン工学科12
■東洋学園大
<課外活動推薦>グローバル・コミュニケーション学部=グローバル・コミュニケーション学科、英語コミュニケーション学科(推薦定員は一般推薦に含む)
■東洋大
<一般・有資格者推薦>経済学部1=総合政策学科5、経営学部=会計ファイナンス学科10、国際観光学部=国際観光学科5
■日本大
<一般推薦>芸術学部=放送学科5
■日本女子大
<一般・特定教科・有資格者推薦>家政学部=食物学科(食物学1、管理栄養士1)、被服学科2、文学部=日本文学科4、英文学科5、史学科8、人間社会学部=社会福祉学科7、教育学科3、理学部=数物情報科学科2、化学生命科学科6
■日本体育大
<一般推薦>スポーツ文化学部=スポーツ国際学科*30、児童スポーツ教育学部=児童スポーツ教育学科(児童スポーツ教育*60、幼児教育保育*25)、保健医療学部=整復医療学科*37、救急医療学科*32
■湘南工科大
<一般推薦>情報学部=情報学科(人工知能3、情報工学8、情報メディア4)
■女子美術大
<一般推薦>芸術学部=共創デザイン学科3
■桐蔭横浜大
<一般推薦>現代教養学環*25

[西日本私立大]

■新潟医療福祉大
<一般推薦>リハビリテーション学部=鍼灸健康学科(前期3・後期2)
■新潟青陵大
<一般推薦>福祉心理子ども学部=子ども発達学科*8
■北陸大
<一般推薦>医療保健学部=理学療法学科*18
■北陸学院大
<一般・専門課程推薦>教育学部=幼児教育学科15、初等中等教育学科8、社会学部=社会学科25、健康科学部=栄養学科25
■福井医療大
<一般推薦(公募A)>保健医療学部=リハビリテーション学科(理学療法学*15、作業療法学*12、言語聴覚学*9)、看護学科*18(推薦定員は学校推薦型選抜の合計)
■福井工業大
<一般推薦・専門課程推薦>経営情報学部=経営情報学科*43
■愛知工業大
<一般推薦(工学部推薦)>工学部=電気(電気工学3・電子情報工学3)、応用化学(応用化学3・バイオ環境化学3)、機械(機械工学3・機械創造工学3)、土木工(土木工学3・防災土木工学3)、建築(建築学3・住居デザイン3)
■中部大
<一般推薦>理工学部=数理・物理サイエンス学科6、AIロボティクス学科6、宇宙航空学科6(各学科推薦定員6名のうち2名は女子枠)
 <スポーツ・課外活動推薦>理工学部=AIロボティクス学科2、宇宙航空学科2
■東海学園大
<一般推薦>健康栄養学部=健康栄養学科(食品開発‐前期5・後期2)
 <有資格者・課外活動推薦>健康栄養学部=健康栄養学科(食品開発若干)
■京都ノートルダム女子大
<一般推薦>学部連携社会情報6
■京都美術工芸大
<専門課程推薦>建築学部=建築学科5、芸術学部=デザイン・工芸学科2
■追手門学院大
<一般推薦(総合評価型・2教科基礎学力型)>法学部=法学科(未定)
 <一般推薦(数学基礎学力型)>法学部=法学科(未定)、社会学部=社会学科(スポーツ文化学‐推薦定員は総合評価型・2教科基礎学力型に含む)
■大阪産業大
<専門課程推薦>国際学部=国際学科1、スポーツ健康学部=スポーツ健康学科1、経営学部=経営学科3、商学科2、経済学部=経済学科・国際経済学科4、デザイン工学部=情報システム学科1、建築・環境デザイン学科1、環境理工学科1、工学部=機械工学科1、交通機械工学科1、都市創造工学科1
■大阪人間科学大
<一般推薦(意欲重視型)>保健医療学部=理学療法学科、作業療法学科、言語聴覚学科、心理学部=心理学科、人間科学部=社会福祉学科、医療福祉学科、子ども教育学科(推薦定員は学力重視型に含む)
■関西外国語大
<一般推薦>国際共生学部=国際共生学科*30、外国語学部=英語・デジタルコミュニケーション学科*112
 <スポーツ・課外活動推薦(特技特別活動方式)>英語国際学部=英語国際学科(推薦定員は一般推薦に含む)
■摂南大
<一般推薦>現代社会学部=現代社会学科(A日程60・B日程13)
■帝塚山学院大
<専門課程推薦>人間科学部=食物栄養学科(管理栄養士若干)
■桃山学院大
<一般推薦、専門課程推薦、有資格者・課外活動推薦>ビジネスデザイン学部=ビジネスデザイン学科(前期15・後期10)
■大和大
<一般推薦>情報学部=情報学科80
■武庫川女子大
<一般推薦(スタンダード型)>健康・スポーツ科学部=スポーツマネジメント学科(前期18・後期6)
 <一般推薦(高得点科目重視型)>健康・スポーツ科学部=スポーツマネジメント学科(前期12・後期4)
■奈良大
<一般推薦(学科別小論文)>文学部=国文学科、史学科、地理学科、文化財学科、社会学部=心理学科、総合社会学科(推薦定員は課題提示型小論文に含む)
■天理大
<一般推薦(学校推薦型)>医療学部=看護学科19、臨床検査学科9
■ノートルダム清心女子大
<一般推薦>文学部=英語英文学科10、日本語日本文学科10、現代社会学科8、人間生活学部=人間生活学科10、児童学科10、食品栄養学科5
■広島修道大
<一般推薦>人文学部=英語英文学科10
■福岡国際医療福祉大
<一般推薦>医療学部=言語聴覚学科*12

ニュースフラッシュ

◆2023年度共通テスト実施要項公表

大学入試センターは、本年6月10日に共通テスト実施要項を公表した。文部科学省が6月3日に公表した「大学入学者選抜実施要項」の本試験・追試験日に加え、他の日程も示されたので紹介しておく。

■「2023年度共通テストの主な日程

出願期間→9月26日~10月6日、本試験→1月14日・15日(追試験→1月28日・29日)、平均点等の中間発表→1月18日(予定)、得点調整の有無の発表→1月20日(予定)、平均点等の最終発表→2月6日(予定)となっており、2022年度の入試日程と変わらないスケジュールとなっている。

■成績提供の手数料・受験生の検定料

各大学が入試センターに納付する受験生の成績提供の手数料は2022年が1,200円だったのが、2023年は1,500円に値上げとなった。これで成績提供の手数料は3年連続の値上げとなっている。受験生が支払う検定料は2教科以下12,000円、3教科以上18,000円、成績通知手数料800円で、2022年度と変更はない。


また、2022年度の共通テストで、スマホを用いた不正行為があったことは、世間を大変騒がせたことは覚えているだろう。大学入試センターは有識者の協力のもと対策を検討。防止策を取りまとめ、「実施要項」と合わせて公表した。基本的な考え方は、<1>不正行為を行う者は極めて少数であり、受験生に過度な負担をかけない、<2>大学の負担増となって、試験の実施に支障がでないこと、<3>年度の共通テストで効果が期待できること、<4>技術の進展に応じて検討を行うこと、などがあげられ、次のような防止対策の要点となった。

■2023年度共通テスト不正行為の防止策の要点

(1)スマホなどの電子機器類を使用した不正行為防止の有効性を高める対応策

(2)スマホなど電子機器類の取り扱いの見直し

(3)受験生への注意喚起

防止策の要点の詳細は実施要項で確認してもらいたい。今後のスマホなどの技術の進歩を考えると、しっかりとした対策を行わなければ、同じ過ちを犯す生徒が出ないとは限らない。まずは生徒に不正行為がいかに自分自身のためにならないかということを、しっかりと認識させることが重要だろう。

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