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総合型・推薦型選抜エクストラ6月25日号

◆2025年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

総合型選抜情報

◆2025年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

７月上旬に弊社の『総合型選抜年鑑』を全国の高校にお届けする予定だが、それに先立って2025年度から新たに総合型選抜を実施する国公私立大・短大の情報概要を速報でご紹介する(詳細は本年鑑、または各大学の要項でご確認ください)。

＜国立大＞

■帯広畜産大
畜産学部＝畜産科学科５名、選考方法→書類審査・面接・共通テスト、配点→面接200点、共通テスト600点、計800点
■東京学芸大
教育学部＝学校教育‐初等音楽５名、中等音楽５名、初等美術３名、中等美術３名、選考方法→1次＝書類審査、2次＝小論文・適性検査・面接、現代教育実践環境教育３名、中等保体４名、中等家庭２名、中等情報５名、教育支援生涯スポーツ17名、選考方法→1次＝書類審査、2次＝小論文・面接、ものづくり技術１名、中等技術１名、選考方法→1次＝書類審査、2次＝適性検査・面接
■名古屋大
＜共通テストを課さない＞理学部＝化学科５名、選考方法→1次＝書類審査・提出課題レポート、2次＝小論文、3次＝面接(口頭試問含む)、生命理学科５名、選考方法→1次＝書類審査、2次＝総合選考(講義に基づく小論文・面接)
　＜共通テストを課す＞理学部＝数理学科３名、物理学科９名、地球惑星科学科３名、選考方法→1次＝書類審査・共通テスト(理→物理学科＝物必須、化・生・地学から1科目、その他＝物・化・生・地学から2科目)、2次＝口頭試問による面接

＜公立大＞

■山梨県立大
人間福祉学部＝人間形成学科３名、出願資格→全国、専願、現役、選考方法→書類審査・人間形成演習試験(記録作成、グループ課題、小論文など)・面接(個別)
■奈良県立大
地域創造学部＝地域創造学科５名、出願資格→全国、専願、浪人、選考方法→1次＝書類審査・提出課題レポート、2次＝面接(個別、約30分‐プレゼンテーション含む)、3次＝共通テスト(国・外必須、その他から1科目)
■新見公立大
健康科学部＝健康保育学科(市内１名、全国９名)、出願資格→専願、２浪まで、選考方法→書類審査・小論文(60分)・面接(個別、約30分)
■山口県立大
国際文化学部＝国際文化学科５名、情報社会学科５名、出願資格→全国、専願、現役、情報社会学科は3.5以上、選考方法→1次＝書類審査、2次＝講義理解力試験(レポート・プレゼンテーション)・面接(個別)、国際文化学部＝文化創造学科５名、社会福祉学部＝社会福祉学科５名、出願資格→全国、専願、１浪、文化創造学科は国・外(または英)・地歴・芸術(美術または音楽)・数・情のうち2教科が3.7以上、社会福祉学科は国・社会が各3.5以上、選考方法→1次＝書類審査、2次＝プレゼンテーション・面接(個別)
■沖縄県立芸術大
美術工芸学部＝美術学科彫刻若干、デザイン工芸学科工芸４名、音楽学部＝音楽学科音楽表現若干、琉球芸能４名、音楽文化２名、出願資格→全国、専願、浪人、選考方法→彫刻＝書類審査(作品資料含む)・小論文・実技・面接、工芸＝書類審査・実技・面接(実技のプレゼンテーション含む)、音楽表現・琉球芸能＝書類審査・専攻試験(実技)・プレゼンテーション・面接、音楽文化＝書類審査・専攻試験(小論文・口述試験)・プレゼンテーション・面接

＜公立短大＞

■大分県立芸術文化短大
美術科美術７名、デザイン８名、国際総合学科10名、情報コミュニケーション学科10名、出願資格→専願、浪人、男女、選考方法→美術＝書類審査・提出作品・面接、デザイン＝書類審査通過者に対し、構想表現(180分)・プレゼンテーション・面接で選考、国際総合＝書類審査・プレゼンテーション・面接、情報コミュニケーション＝書類審査・面接

＜私立大＞

■天使大
看護栄養学部＝栄養学科10名、出願資格→専願、1浪まで、選考方法→書類審査(活動等の実績報告書)・グループディスカッションにより出願の可否を判定。出願後、書類審査(調査書)・プレゼンテーション・面接で選考
■東北医科薬科大
＜東北地域定着枠＞医学部＝医学科20人、出願資格→専願、4浪まで、3.8以上、対象の東北５県→青森県・岩手県・秋田県・山形県・福島県、選考方法→書類審査・数学小論文(70分)・理科小論文(70分)・英語小論文(70分)・面接
■金城学院大
＜体験授業型＞文学部＝英語英米文化学科４名、外国語コミュニケーション学科４名、音楽芸術学科３名、生活環境学部＝生活マネジメント学科７名、国際情報学部＝国際情報学科メディアスタディーズ９名、出願資格→専願、浪人、選考方法→1次＝書類審査、2次＝体験授業(50分)・レポート作成・面接
　＜プレゼンテーション型＞文学部＝英語英米文化学科５名、外国語コミュニケーション学科４名、音楽芸術学科２名、国際情報学部＝国際情報学科メディアスタディーズ９名、人間科学部＝現代子ども教育学科12名、コミュニティ福祉学科７名、出願資格→専願、浪人、選考方法→1次＝書類審査、2次＝プレゼンテーション(10～15分‐音楽芸術学科は演奏含む)・面接
■京都看護大
看護学部＝看護学科10名、出願資格→専願、1浪まで、選考方法→1次＝書類審査(活動報告書)・模擬授業レポート、2次＝書類審査(調査書)・面接(グループディスカッション含む)
■神戸薬科大
薬学部＝薬学科20人、出願資格→専願、1浪まで、選考方法→1次＝書類審査・学科試験(化学、60分)、2次＝プレゼンテーション(約20分‐質疑応答含む)
■高知健康科学大
健康科学部＝リハビリテーション学科理学療法学10名、作業療法学10名、出願資格→専願、現役、選考方法→書類審査・面接
■純真学園大
保健医療学部＝看護学科８名、放射線技術科学科７名、検査科学科５名、医療工学科４名、出願資格→専願、現役、3.5以上、選考方法→書類審査・小論文(課題文型、90分)・プレゼンテーション(約20分‐個別面接含む)
■聖マリア学院大
看護学部＝看護学科10人、出願資格→専願、1浪まで、選考方法→書類審査・基礎学力テスト(小論文および計算問題)・面接(個別)
■宮崎産業経営大
＜自己推薦＞法学部＝法律学科(前期10名、後期若干)、経営学部＝経営学科(前期10名、後期若干)、出願資格→前期＝専願、後期＝併願、浪人、3.0以上、選考方法→書類審査・小論文(600字・60分)・面接(面接官1名、個別、約10分)

＜私立短大＞

■釧路短大
生活科学科生活科学４名、食物栄養６名、幼児教育学科10名、出願資格→併願、浪人、男女、選考方法→書類審査・面談(個別、約20分)により出願(合格内定)の可否を判定
■埼玉医科大短大
看護学科14名、出願資格→専願、1浪まで、男女

学校推薦型選抜情報

◆国公立大の学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

一般選抜は国立・公立とも全学部で実施するが、学校推薦型選抜の場合は国立大の全学部数のうち71.8％、公立大では97.2％が実施し、推薦入学者比率は国立大が12.3％、公立大が26.0％（2023年度）となっている。弊社の集計（複合領域は複数扱い）に基づいて、2024年度学部系統別の実施状況をみておこう。

＜国立大＞

私立大では人文・社会系だけで50％弱を占めるのに対して、国立大のこの２分野は27％程度で、理学・工学・農・保健医療系の理系が50％を超えている。私立大の実施構図は「文高理低型」、国立大は「文低理高型」と対照的であることに留意したい。国立大の学校推薦型選抜の実施状況は、下記のグラフのとおりとなっている。


国立大　推薦入試の学部系統別実施状況


文系の中でも特に人文科学系は25学部（7.9％）と少ないので注意したい。社会科学系は59学部（18.7％）あるが、経済・経営・商学関係では専門課程対象も多く、普通課程を含むケースでは、小樽商科大、横浜国立大、名古屋大、滋賀大、神戸大、長崎大などが注目される。法学関係で実施するのは、東京大、新潟大、名古屋大、熊本大など限られている。

教員養成系は47学部（14.9％）で、教育系のある多くの大学で実施するが、１専攻・コースごとの推薦定員枠は小さいので、十分注意してもらいたい。

　

理・工・農・保健などでの自然科学系は全体の５割強を占め、国立大推薦の中心的勢力で、特に保健・医療系は看護・医療関係の国立短大が全て４大化されて以降大幅に増加し、今日では工学系と肩を並べ55学部（17.4％）と多い。

人気の高い工学系には、筑波大、電気通信大、東京大、静岡大、名古屋大、名古屋工業大、京都大、大阪大、九州工業大など魅力校が多い。農・水産学系も32学部（10.1％）とかなり豊富にあるが、獣医学関係は少ない。また、芸術系、体育・スポーツ系、生活科学系の３分野は、国立大ではきわめて少ないので留意してほしい。

◆公立大：学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

公立大の場合、全学部の９割強で公募推薦を実施するだけに、学校推薦型選抜の重要性はきわめて高い。中でも特筆されるのは、全241学部のうち３割近くを保健・医療系が占めている点だ。学部系統別の学校推薦型選抜実施状況は、下記グラフのとおり。


公立大　推薦入試の学部系統別実施状況


国立大と若干異なるのは、人文・社会科学系も４割近くにのぼり、文・理のバランスが比較的良いことだろう。理工学系と農学系は国立大と比較するとかなり少なく、全国型も少ないので、志望校選択には留意する必要がある。保健・医療系は65学部（27.0％）と群を抜いて多く、その中では看護関係が最も多い。また、芸術系、体育・スポーツ系、生活科学系も相当数あり、女子人気を支える要因の１つとなっている。

ニュースフラッシュ

◆私立大：2024一般選抜志願者数上位20校の動向

私立大の一般選抜志願者数で、ナンバーワンの顔ぶれは長い間、早稲田大、次いで明治大という時期が続いたが、近年は大きく様変わりしている。2024年度は関西の中堅校・近畿大が11年連続でトップになり、２位は関東の中堅校・千葉工業大だった。2021年度と比較すると、10万人の大台を超えているのは４校。ただ、志願指数が100を超えているのは、前年の８校から12校へ増加。2024ベスト20の順位、志願者数等は以下のとおりとなっている。


順位 大学名 2024年度 2023年度 志願指数 前年順位
1 近畿大 147,100 152,457 96 1
2 千葉工業大 142,645 145,128 98 2
3 明治大 109,159 108,042 101 3
4 東洋大 102,895 87,090 118 8
5 法政大 102,168 99,051 103 4
6 立命館大 95,779 91,382 105 6
7 早稲田大 89,420 90,879 98 7
8 日本大 75,839 98,506 77 5
9 関西大 72,664 77,699 94 9
10 中央大 65,993 67,786 97 10
11 龍谷大 59,990 61,083 98 11
12 立教大 56,495 58,208 97 11
13 関西学院大 52,624 43,737 120 17
14 東京理科大 52,261 50,698 103 13
15 専修大 51,289 44,918 114 15
16 同志社大 50,974 49,972 102 14
17 青山学院大 47,109 43,948 107 16
18 名城大 42,649 38,719 110 20
19 福岡大 41,941 41,785 100 18
20 慶應義塾大 37,600 37,411 101 22

（注）４月中旬現在のデータ


１位の近畿大、２位に首都圏の中堅私大である千葉工業大、３位が明治大とトップ３は変動がない。ただ、４位から８位の順位は大きく入れ替わっている。前年８位の東洋大が４位と大幅にアップ。逆に前年５位だった日本大は８位にダウンしており、志願指数も一番低い77となっている。2024年度は、上位20校の顔ぶれは前年度から慶応義塾大がランクインしている。志願指数の伸びでは関西学院大、東洋大、専修大の３校が目立っている。例年、20校にランクインしているのは首都圏、阪神圏だが、福岡県の福岡大、愛知県では名城大がランクインしている。なお、上位20校の延べ志願者数は前年が減少だったこともあり、志願指数が100を超えている大学は８校から12校に増加している。また、数年前と比較すると、志願者数はかなり減少している。受験生の人数自体の減少もあるが、近年は総合型・推薦型で早期合格の確保を目指す受験生が増えている傾向も目立っている。ただし、上位20校だけで全私立大志願者の約半数を占めるという構図に変化はない。

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