1. エイビ進学ナビTOP
  2. 総合型・推薦型選抜エクストラ(エイビ教育ニュースフラッシュ)
  3. >6月25日号

総合型・推薦型選抜エクストラ6月25日号

◆2024年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

総合型選抜情報

◆2024年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

7月上旬に弊社の『総合型選抜年鑑』を全国の高校にお届けする予定だが、それに先立って2024年度から新たに総合型選抜を実施する国公私立大・短大の情報概要を速報でご紹介する(詳細は本年鑑、または各大学の要項でご確認ください)。

<国立大>

■兵庫教育大
学校教育学部=学校教育教員養成課程20名、出願資格→全体3.5以上、選考方法→書類審査・面接(プレゼンテーション含む)、配点→教員志望理由書50点、活動実績報告書100点、学習計画書50点、面接600点、計800点

<私立大>

■東京理科大
工学部=建築学科3名・工業化学科3名・電気工学科3名・情報工学科3名・機械工学科3名、創域理工学部=建築学科3名・先端化学科3名・電気電子情報工学科3名・経営システム工学科3名・機械航空宇宙工学科3名・社会基盤工学科3名、先進工学部=電子システム工学科3名・マテリアル創成工学科3名・生命システム工学科3名・物理工学科3名・機能デザイン工学科3名、出願資格→専願、現役、数・理が各4.0以上(各学科の履修条件は要項確認)、選考方法→書類審査・小論文・面接(口頭試問含む)
■日本社会事業大
社会福祉学部=福祉計画学科9名・福祉援助学科16名、出願資格→併願、詳細は要項確認、選考方法→1次=書類審査、2次=小論文・面接
■湘南鎌倉医療大
看護学部=看護学科10名、出願資格→専願、選考方法→書類審査・基礎学力試験(英・国総<近代以降の文章>・数I・生基から2科目、各50点・計60分)・面接(個別、約20分)
■四日市看護医療大
看護医療学部=臨床検査学科5名、出願資格→専願、1浪まで可、全体3.0以上、選考方法→オープンキャンパス参加・学科面談後に出願。出願後、書類審査・提出課題レポート・面接(口頭試問含む)で選考
■産業医科大
医学部=医学科10名、出願資格→専願、1浪まで可、選考方法→1次=書類審査・面接(プレゼンテーション資料作成・120分、プレゼンテーション・10分、質疑応答・約20分)、上位10名以内を第1次試験合格者とする、2次=共通テスト(数・理・外)の得点が80%以上の者を合格者とする
■九州ルーテル学院大
人文学部=人文学科キャリア・イングリッシュ専攻3名、保育・幼児教育専攻3名、児童教育専攻3名、心理臨床学科5名、出願資格→専願、キャリア・イングリッシュ専攻は英検2級以上の有資格者、選考方法→書類審査・小論文または作文・面接

<私立短大>

■光塩学園女子短大
食物栄養科20名・保育科30名、出願資格→専願、選考方法→1次=エントリーシート、2次=書類審査・面接(約30分‐課題含む)

学校推薦型選抜情報

◆国公立大の学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

一般選抜は国立・公立とも全学部で実施するが、学校推薦型選抜の場合は国立大の全学部数のうち71.0%、公立大では97.1%が実施し、推薦入学者比率は国立大が11.7%、公立大が25.8%(2022年度)となっている。弊社の集計(複合領域は複数扱い)に基づいて、2023年度学部系統別の実施状況をみておこう。

<国立大>

私立大では人文・社会系だけで50%弱を占めるのに対して、国立大のこの2分野は27%程度で、理学・工学・農・保健医療系の理系が50%を超えている。私立大の実施構図は「文高理低型」、国立大は「文低理高型」と対照的であることに留意したい。国立大の学校推薦型選抜の実施状況は、下記のグラフのとおりとなっている。

国立大 推薦入試の学部系統別実施状況

文系の中でも特に人文科学系は24学部(7.8%)と少ないので注意したい。社会科学系は57学部(18.6%)あるが、経済・経営・商学関係では専門課程対象も多く、普通課程を含むケースでは、小樽商科大、横浜国立大、名古屋大、滋賀大、神戸大、長崎大などが注目される。法学関係で実施するのは、東京大、新潟大、名古屋大、熊本大など限られている。

教員養成系は47学部(15.4%)で、教育系のある多くの大学で実施するが、1専攻・コースごとの推薦定員枠は小さいので、十分注意してもらいたい。

 

理・工・農・保健などでの自然科学系は全体の5割強を占め、国立大推薦の中心的勢力で、特に保健・医療系は看護・医療関係の国立短大が全て4大化されて以降大幅に増加し、今日では工学系と肩を並べ55学部(18.0%)と多い。

人気の高い工学系には、筑波大、電気通信大、東京大、静岡大、名古屋大、名古屋工業大、京都大、大阪大、九州工業大など魅力校が多い。農・水産学系も32学部(10.4%)とかなり豊富にあるが、獣医学関係は少ない。また、芸術・体育系、生活科学系の2分野は、国立大ではきわめて少ないので留意してほしい。

◆公立大:学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

公立大の場合、全学部の9割強で公募推薦を実施するだけに、学校推薦型選抜の重要性はきわめて高い。中でも特筆されるのは、全234学部のうち3割近くを保健・医療系が占めている点だ。学部系統別の学校推薦型選抜実施状況は、下記グラフのとおり。

公立大 推薦入試の学部系統別実施状況

国立大と若干異なるのは、人文・社会科学系も4割近くにのぼり、文・理のバランスが比較的良いことだろう。理工学系と農学系は国立大と比較するとかなり少なく、全国型も少ないので、志望校選択には留意する必要がある。保健・医療系は63学部(26.9%)と群を抜いて多く、その中では看護関係が最も多い。また、芸術・体育系、生活科学系も相当数あり、女子人気を支える要因の1つとなっている。

ニュースフラッシュ

◆私立大:2023一般選抜志願者数上位20校の動向

私立大の一般選抜志願者数で、ナンバーワンの顔ぶれは長い間、早稲田大、次いで明治大という時期が続いたが、近年は大きく様変わりしている。2023年度は関西の中堅校・近畿大が10年連続でトップになり、2位は関東の中堅校・千葉工業大だった。2021年度と比較すると、10万人の大台を超えているのは3校。志願指数が100を超えているのは、前年の15校から8校へ減少。2023ベスト20の順位、志願者数等は以下のとおりとなっている。


順位 大学名 2023年度 2022年度 志願者数 前年順位
1 近畿大 152,493 157,470 97 1
2 千葉工業大 145,128 139,074 104 2
3 明治大 108,042 102,426 105 4
4 法政大 99,035 108,280 91 3
5 日本大 98,506 93,770 105 7
6 立命館大 91,382 88,385 103 8
7 早稲田大 90,879 93,843 97 6
8 東洋大 87,096 98,261 89 5
9 関西大 77,754 79,396 98 9
10 中央大 67,786 64,795 105 10
11 龍谷大 61,083 55,880 109 12
12 立教大 58,208 62,646 93 11
13 東京理科大 50,698 53,751 94 13
14 同志社大 49,972 45,854 109 16
15 専修大 44,918 46,547 97 15
16 青山学院大 43,948 47,839 93 14
17 関西学院大 43,737 38,737 113 20
18 福岡大 41,785 44,719 93 18
19 東海大 39,358 45,814 86 17
20 名城大 38,719 39,496 98 19

(注)4月中旬現在のデータ


1位の近畿大は変わらず、2位に首都圏の中堅私大である千葉工業大、3位が明治大、4位が法政大、5位が日本大と3位から8位の順位は大きく入れ替わっている。前年6位の早稲田大は7位に下がった。2023年度は、上位20校の顔ぶれは前年度と全く変わっておらず、志願指数の伸びでは同志社大、関西学院大の2校が目立っている。それに対して、11~20位の順位かなり変動している。20校のうち18校が首都圏、阪神圏だが、福岡県の福岡大、愛知県では名城大がランクインしている。なお、上位20校の延べ志願者数は前年が大幅増だったこともあり、志願指数が100を超えている大学は8校にとどまっている。また、数年前と比較すると、志願者数はかなり減少している。受験生の人数自体の減少もあるが、近年は総合型・推薦型で早期合格の確保を目指す受験生が増えている傾向も目立っている。ただし、上位20校だけで全私立大志願者の約半数を占めるという構図に変化はない。

AO・推薦入試エクストラ(メールマガジン)お申し込み

株式会社栄美通信編集部が、高等学校の先生方に必要であろうと思われる教育関連のニュースを簡潔にまとめ、AO入試年鑑、推薦入学年鑑の情報なども織り込み、隔週でお届けするメールマガジンです。進路指導や職員会議など、様々な用途にお役立ていただければ幸いです。

メルマガお申し込み