奨学金はどんなところが
出しているの?
どんな種類があるの?
日本学生支援機構の第一種奨学金は、無利息で月額4.5万~6.4万円を貸与される。第二種奨学金は、在学中は無利息で、卒業後は上限3%の利息付きでの貸与となる。月額貸与額は3万、5万、8万、10万、12万円から選択できる。大学独自の奨学金には、特待生の授業料免除や経済的に修学困難な学生への支援という「給付型」が一般的。災害などで家計が急変した学生へ「貸与」される場合も。公共団体の奨学金は応募基準が緩やかで、ほとんどが貸与制。その他、新聞配達の仕事によって学費貸与、住居提供などをしてもらえる新聞奨学生制度にも注目したい。
●以下は2013年度の入学者(予約採用)の例。最新情報は日本学生支援機構のホームページなどでご確認ください。
概ね4月~6月下旬に募集(詳細日程は学校に確認のこと)
・高校1年から申込時までの成績の平均が3.5以上の者
自宅 | 自宅外 | ||
---|---|---|---|
大学 | 国公立 | 45,000円 | 51,000円 |
私立 | 54,000円 | 64,000円 | |
短期大学 | 国公立 | 45,000円 | 51,000円 |
私立 | 53,000円 | 60,000円 |
貸与月数48ヵ月・返還回数216回として 月額64,000円×48ヵ月=総額約 3,072,000円返済 月額 14,222円×216回(18年で返還)
第一種と同時期および他2回(詳細日程は学校に確認のこと)
3万、5万、8万、10万、12万円の中から選択
貸与月数48ヵ月・返還回数180回 年利率3.0%として月額50,000円×48ヵ月プラス利息=総額約 3,020,000円返済 月額 16,769円×180回(15年で返還)
奨学生は3通りの方法で採用される。
在学する学校を通して申し込むが、(1)(2)は学校長の推薦を受けた申込者の中から採用者が決まる。(3)は年間を通じ、随時採用している。
奨学金を申請するためには、
学校の成績や親の収入など、
条件はあるの?
奨学金制度は誰でも無条件に利用できるわけではない。成績が優秀であること、保護者の収入が一定に満たないことなどが条件になっている場合が多い。基準となる数値は奨学金の種類によってさまざまだが、例えば比較的条件の厳しい日本学生支援機構の第一種奨学金(無利子)の場合は、「(高校の)成績の平均値が3.5以上」かつ「世帯年収・所得の上限(4人世帯の目安)が890万円(給与所得者)」などの基準がある。
いくつかの奨学金制度に同時に
申し込むことはできるの?
奨学金の種類によっては、2つ以上の奨学金を受け取ることができる場合もある。例えば、日本学生支援機構の奨学金制度は「第一種奨学金(無利息)」と「第二種奨学金(利息あり)」を(所得の上限などの条件が合えば)併用できると定めている。一方、他の奨学金を受けている人は申請できないという規則を設けているものもある。いずれにせよ、貸与奨学金(返済義務のあるもの)を複数受け取れば将来の返済額も増えることになるので、注意が必要。
奨学金は必ず返さないと
いけないの?
「貸与」と「給付」はどう違うの?
「貸与」は返還義務があり、「給付」は返還する必要がない。貸与でも返還時に利子が上乗せされるタイプ(在学中は無利子)と無利子のタイプがあり、前者は成績や経済的理由など条件が厳しくなっている。学生時代に受け取った金額を卒業後の一定期間で分割して返還するのが一般的。卒業後に返還する必要のない給付の奨学金は学生にとってはありがたいが、貸与型よりも数が少なく、狭き門となっている。
特待生に選ばれたら、
学費がいらないってホントなの?
大学・短大の多くが、独自の奨学金や特待生制度を設けている。一定の金額が支給されるものや学費が免除になるものなど、その内容は学校によってさまざまだ。卒業後に返還義務の必要がない給付型と返還が必要な貸与型があり、近年は前者の奨学金が増えている。入学前もしくは入学後に申請が必要なもの、成績優秀者に支給されるもの、入試で特待生枠を設けるものなどがある。事前に大学のホームページなどで調べておこう。