推薦入試と並んで、最近一般的になっているAO(アドミッションズ・オフィス=入試事務室)入試。昨年度は8割近い私立大学が実施した。学力では測れない個性豊かな人材を求め、受験生の意欲を重視する。
大学が示した「求める学生像」に対し、受験生が「この大学で自分はこうしたい」とアピールして、お互いの意思を確認し合いながら入学者を選抜する。多くの大学では5~6月からオープンキャンパスで説明会や相談会が始まり、夏休み中にエントリーや面談、体験授業などを実施する。選抜方法は大きく分けて、
の3タイプ。(1)はエントリーシート提出から正式出願までに2~3回の面談があり、徹底的に話し合う。(2)はエントリー後、体験授業やセミナーに参加する。受講態度や意欲、表現力などが評価される。レポート提出やグループ討論がある大学も。(3)は正式出願後に面談指導や課題提出があり、そのプロセスを評価する。
AO入試では提出する書類が多く、その書き方が重要。たとえば、書類審査と面接の「二段階方式」の提出書類は、志望理由書、自己推薦書、活動報告書、第三者による評価書、調査書など。事前に課題を提示し、そのレポートや小論文を提出することもある。「対話型」の場合は、大学が指定するエントリーシートもしくはAO相談票に、高校での活動歴や取得資格、興味ある分野、長所、将来の希望、自己PR、志望理由などを書き込んで提出する。
これらの提出書類は、大学に対して自分の長所や熱意をアピールできる最初の機会。大学は「求める学生像」や「教育方針」に見合う学生を選抜するので、志望大学について情報を集め、理解を深めたうえで、書類に記入するよう心がけよう。そして、一つひとつの項目について丁寧に記述し、「自分」という人間を理解してもらえるようにしよう。
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