仕事をしていてイヤだなぁ、と思う瞬間。

映画バイヤー 適性業界

↑というブログテーマについて。
なぜなら、ここ数日何度も「イヤだなぁ」と思ったから。

こういう瞬間は、ホントに数え切れないほどにあるけれど、
その最たるものはやはり
＜「気の進まないこと」をやらねばならない時＞だろうか。
仕事だから「イヤだからやんない」ってワケにいかないし、
ましてや「面倒くさいからこのままバックレよう」なんて
バイト感覚も通用しない。
イヤでもやんなきゃなんないのが仕事なワケで。

で、自分の場合。
自分の好きでない映画の仕込み。
特に予告編を作ったり、吹き替え版を作ったりする実務作業。
これは辛い、うえに眠い。
これはもうビール呑みたい。

それから、クリエイティブな作業。
この場合は、とても思い入れのある作品の作業をする場合も
結構「辛いなぁ」、「というかできれば逃げられねぇかなぁ」とか
「『探さないでください』って書き置きを残して北へ旅立とうかなぁ」などと
思う瞬間が多々。
要するに、ゼロからモノを生み出す作業は
天才でも根っからのクリエイターでも決してない私にとっては
苦痛以外の何者でもないのです。
あー、これまた辛い。
これはもう焼酎で自分に乾杯したい。

それともうひとつ。
自分で良いと思ったもの、
あやうく「俺って天才かも」と思いかけていたものを、
全面否定のあげく、やり直しさせられた場合。
これも辛い。
これはもう日本酒で悪酔いしたい。

そして実際に、３番目の例が今起きている真っ最中。
果たしてこの仕事はいつか終わるのだろうか。
懐かしい感覚が、私の頭と体を
白馬に乗って駆けめぐっています。
白いロデオボーイに乗って駆けめぐっています。
ロデオボーイだから立ち去ってくれる気配がまったくありません。

だけど私は覚えています。なんとなく。
この苦しみを乗り越えて、作品が完成した時の歓びを。
かろうじて。
それはもう、完全に朝まで紅白入り乱れたワインで乱舞です。
「ほっとした」とか
「達成感」とか
「やりがい」とか
「俺やっぱ天才だわ」とか
この世の中のありとあらゆるポジティブな感情が、
雪崩のように私に覆い被さってくる瞬間です。
その瞬間があるから、つい苦しみや辛さを忘れ、
また仕事に精を出したりしてしまうものなのです。

だからきっと、「仕事」において

＜イヤだなぁ＞と
＜良かったなぁ＞は

ふたつでひとつ、表と裏、なのでしょう。
ザ・たっちのたくやとかずや、なのでしょう。

そして私は、
とりあえずどんな時でも酒を呑みたいと思っているのでしょう。


仕方がないんだなぁ、人間だもの。

むつを

今日も映画にてんてこまい Ｚ級映画バイヤー兼映像制作ディレクターの徹夜日記